時期ごとの北海道ダイビング(冬・12月~3月/積丹)
冬の時期、最高気温は氷点下で、寒い日の朝は-10℃。最低水温3~5℃という中での、厳寒ダイビング。吹雪の中のボートでの移動はまるで修行のよう…。
なぜそこまでして潜るのか?
疑問に思われるのも無理はありません。しかし、冬の北の海にはそこまでして潜ってしまうほどの価値がちゃんとあるのです!
ダイビングポイント
10月〜11月(参考:時期ごとの北海道ダイビング(秋・10月~11月/積丹))と同様、積丹町幌武意をホームとする筆者らは、主に浜婦美またはマッカ岬というポイントで潜ります。
なんといっても西風が吹き荒れるこの時期、幌武意からボートではこれらのポイントしか行けません。マッカ岬の岩場には、上陸しているトドが見られます。
冬の時期に見られる魚
秋から冬にかけて、産卵のためにいろいろな魚達が浅場にやってきます。それらはトドの餌となる魚達。ホッケやタコなど、トドの大好物ばかりです。
12月に入ると、ゴッコと呼ばれるホテイウオも見られます。丸っこい体でヨチヨチ泳ぐ姿が愛らしい。卵を持ったメスのお腹ははち切れんばかりです。
ふ化した後のゴッコの赤ちゃんは体長数mmで見つけるのが大変ですが、お腹の吸盤でフクロノリにくっついている姿はなんとも言えずかわいいです。
ダイバーのアイドルで、ゴッコと同じダンゴウオ科のダンゴウオも見られます。マクロばかりに気を取られていると頭上をトドが通過…なんてこともたまにあります。
冬の北の海の主役、トド!
冬の北の海の主役、それはなんといってもトドでしょう。
これ以上感動をくれる生き物はここにはいません。北のダイバー誰もが認めるナンバーワンです。
参考記事:トドダイビングについて(北海道・積丹)
餌となる魚達を追い求めて、遠くロシアの海からやってきます。年によって水中で出会える数は変わります。また、その年の餌の状態によって、トドの体格も違います。
数年前はガリガリに痩せているトドが多かったですが、最近は持ち直してきたような気がします。一瞬で泳ぎ去ったり、私達の顔を覗き込んできたり、グルグル回って一緒に遊んでくれたり。
いつかトドの背中に乗れる日も来るのではないかとひそかに夢見ています。
幌武意のショップには、野生のトドの生態を研究している大学の研究グループも来ています。陸上からの観察と、スクーバを使用した水中での観察。日本にはなかなかない研究スタイルですよね。
その他
他にも2月頃になるとアザラシが見られます。とても臆病で、水中で見ることはほとんどありませんが、岩に上陸していたり、水面から顔を出したりしているのを見ることができます。
また、2月の道東知床では流氷ダイビングを楽しむこともできます。
豊かな冬の北の海でのダイビング、ぜひ一度挑戦してみてください!
人魚の水中動画を撮影しました
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